アトラス心クリニック
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更年期障害

更年期障害は個人差が大きく症状は多彩です。頭痛、眩暈、耳なり、動悸など一般的に知られている症状ゆえに、他の病気が見逃されてしまうこともあります。戦後、日本人長寿となり男女とも平均寿命も延びましたが、単に人生の後半部分が長くなったという意味ではありません。晩婚、少子化、未婚率の上昇、高学歴、社会の西欧化など、さまざまな変数が加わり、女性の一生は質的に大きく多様化しました。そしてそのライフサイクルの中で、女性はエストロゲンの消退という、大きなライフイベントを否応なしに迎えることになります。最近ではエストロゲンと神経細胞との関連も明らかになり、女性の精神身体症状がホルモンに大きく左右されることは事実です。更年期の周辺症状とうつ病の症状が重複して出現することもめずらしくありません。当院では内科との連携により、器質的な疾患を否定したうえで、更年期障害の治療に精神面からも取り組んでおります。お気軽にご相談ください。

閉経前後における女性ホルモン減少を主原因とする様々な症状を更年期障害と呼びます。日本人女性の閉経の平均年齢が51±4歳ですから、更年期は45〜55歳くらいの間となります。更年期の発来の早い人、遅い人、障害の程度の軽い人、重い人などかなり個人差があります。

女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、両者とも卵巣から分泌されています。エストロゲンの主な働きは、女性らしい声や身体を作り出すとともに、乳房、皮膚、子宮、骨などの発育をうながします。また、黄体ホルモンは子宮に作用します。

脳から卵巣を刺激するホルモンが分泌されます。
卵巣を刺激するホルモンにより、卵巣の中で卵子が成熟します。卵巣からエストロゲンが分泌されます。
血液中のエストロゲンの濃度が一定以上になると、黄体ホルモンが分泌され、排卵が起こります。
卵子を放出したあとの卵胞は黄体というものになり、エストロゲンと黄体ホルモンを分泌し続けます。
卵子が受精すると黄体からエストロゲンと黄体ホルモンの分泌が続き、妊娠が継続されます。卵子が受精しないと、黄体は萎縮し、エストロゲンと黄体ホルモンを分泌しなくなります。その結果、月経が始まります。
血液中のエストロゲンの濃度が低くなり、脳から卵巣を刺激するホルモンが分泌され、最初の段階に戻ります。
女性ホルモンを分泌する卵巣の働きは、閉経前後5年に減退し、閉経後数年たった55歳頃には停止します。
その結果、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、影響が全身の臓器や代謝に現れます。卵巣の働きが低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると、身体は卵巣の機能を元に戻そうとするため、卵巣を刺激するホルモンを大量に分泌します。それが、脳の自律神経中枢に影響を与え、自律神経を起こし、さまざまな症状を起こすようになります。
更年期を迎える年齢は、人生の転換期となることが多いです。親の介護、子どもの受験や独立、夫の多忙などに加え、体力や性機能低下の自覚、悪性腫瘍(しゅよう)や生活習慣病などの不安など、さまざまなストレスが加わり症状を悪化させます。

更年期障害として心身両面にわたる多彩な症状(不定愁訴)が見られます。

 血管運動神経系の症状ーほてり、冷え性、熱感、発汗、寝汗、動悸、頭痛
 運動器系障害の症状ー腰痛、肩こり、関節痛
 腸系障害の症状ー悪心、おう吐、腹痛、便秘、下痢、腹部膨満、食欲低下
 泌尿器系障害の症状ー頻尿

 イライラ、不安、不眠、記憶力減退、もの忘れ、頭痛、頭重感、めまい、耳鳴り、抑うつ、気分減退、
  倦怠感、しびれ、知覚過敏、鈍麻、蟻走感

 膣・外陰部の萎縮、乾燥による性交障害

更年期障害を抑えるエストロゲンとエストロゲンの働きを抑える黄体ホルモンを用いた治療です。ホルモン療法は、のぼせ、異常発汗、冷え性などを伴う”血管運動神経系障害”と肩こり、腰痛、関節痛を伴う”運動器系障害”に有効で、高齢者になると一層進むコレステロールの増加による動脈硬化や心臓の病気の発病、骨粗鬆症の予防にも有効です。主に以下の4つのホルモン療法があります。

1、エストロゲンを定期的に服用する。
2、エストロゲンと黄体ホルモンを定期的に併用して服用する。
3、エストロゲンを持続して服用する一方、黄体ホルモンを定期的に服用する。
4、エストロゲンと黄体ホルモンを持続して服用する。(高齢者)

エストロゲンを長期に服用すると、子宮ガンの発生率が高まり、エストロゲンと黄体ホルモンを長期に併用して服用すると、乳ガン、心臓発作、脳卒中、肺血栓症の発生率が高まるという報告があるので、服用期間や休薬期間の管理などの専門的な注意と適切な検査が大切です。子宮ガン、乳ガンにかかっている人、肝障害を持っている人、糖尿病で薬を使っている人、血栓のできやすい人はホルモン療法は行われません。

非ホルモン療法には、薬物療法とカウンセリング(心理療法)があります。
薬物療法は、頭痛、不安、イライラ、不眠、うつ状態、手足のしびれ、知覚感覚の鈍麻、蟻が身体をはうような感じ(蟻走感)などに見られる”精神神経障害”に有効な抗うつ剤や自律神経調節剤などがあります。

当院では副作用のほとんどないプラセンタ療法も行っています。人の胎盤を原料(昔から漢方薬などでも用いられています。)として、厳密な検査と製造方法により作られた、厚生労働省から認可された薬です。当院では筋肉もしくは皮下注射治療となります。詳しくはプラセンタ療法の項をごらん下さい。


一部、日本医師会より

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